無料ブログを始める前に、301リダイレクトでブログを移転できるか調べておいた方がいい
更新日: 2022-02-04 11:39:06
無料ブログサービスからブログを移転すると、それまで使っていたドメインが使えなくなります。なぜなら、無料ブログのドメインは、サービスを提供している業者の所有物だからです。
※ ドメインとは、"example.com" とか "example.net" のこと。
もしも、無料ブログサービスでブログを始めるのなら、将来に備えてブログを移転できるか調べておいた方がいいです。
ブログを移転するのはどんな時か?
ブログを移転せざるを得ない状況になるのは、無料ブログサービスが終了してしまう時でしょう。最近ですと「Yahoo!ブログ」が 2019年12月15日でサービスを終了しました。
それ以外にも、以下のような不満を感じた時にブログ移転を考えることがあります。
- ブログの表示速度が遅い
- 運営会社の規約が厳しい
- アップロードできる画像容量などの制限
- 独自ドメインを取得したくなった
- アフィリエイト広告の制限
- 使いたい機能がない
無料ブログサービスからブログを移転すると、ブログのトップページや各記事など全てのURLが変わってしまいます。その場合は、301リダイレクトを設定するのが一般的であり必須です。301リダイレクトとは、転送処理と言い換えてもいいでしょう。
301リダイレクトについて説明する前に、旧ブログをそのまま残しておく方法についても触れておきます。(旧ブログをそのまま残しておくので、301リダイレクト(転送処理)は使わないというか、使えないという事です)
旧ブログを残しておき、新たにブログを立ち上げるという方法…
旧ブログの記事を新ブログにコピーするのは止めた方がいい
旧ブログの記事を新ブログでも読めるようにと、旧ブログの記事を新ブログにコピーする事を考えるかもしれませんが、その場合、コピーコンテンツとして検索エンジンからの評価が下がったり、ペナルティが課される可能性があるので止めましょう。
最悪の場合は、検索エンジンから抹消されてしまいます。
新旧のブログを共存させるのは一般的ではない
旧ブログの更新を止めてしまうと、アクセスが落ちてしまうかもしれませんし、だからといって新旧のブログを両方更新するのも大変でしょう。また、新ブログはゼロからのスタートになるので、アクセスが簡単に伸びるとは思えません。
旧ブログから新ブログへリンクを張って告知をしても、よほどのファンでもない限り新ブログを見てくれる人はいないでしょう。なので、新旧ブログを共存させるのは良い方法とは言えません。(こういったやり方が通用するのは芸能人など限られた人だけです)
ブログを移転する時は 301リダイレクトを使う
ブログを移転する場合、旧ブログを閉鎖して新ブログを立ち上げても、それは移転ではなく、ただ新たにブログを立ち上げただけです。
理想的な方法は、301リダイレクトを使うことです。そうすればブログにアクセスしてくる人も検索エンジンからの評価も新しいブログに引き継ぐ事ができるからです。
301リダイレクトとは?
301リダイレクトとは、URLが変更された事実をブラウザや検索エンジンに通知する為の仕組みのことです。
301リダイレクトが設定されていれば、旧記事にアクセスしたとしても強制的に新記事に転送させることができます。また、検索エンジンからの評価を旧URLから新URLへ引き継ぐ事ができます。
この投稿で扱っているケース、つまり、無料ブログサービスから別のブログに移転する場合の 301リダイレクトは、旧ブログ側で設定をします。なので、旧ブログのサービスを提供している業者さんがこの機能を提供していない場合は設定できません。
なお、301リダイレクトの設定は、最低でも1年は維持しておいた方がよいとのことです。
301リダイレクトできないとどうなってしまうのか?
ブログの評価が引き継げない
独自ドメインで新たにブログを立ち上げても、別のブログサービスでブログを立ち上げても、検索エンジンから見たら「新規のブログ」が出来上がっただけです。
つまり、これまでに積み上げてきた旧ブログの評価や旧ブログに向けて張られたリンクを新ブログに引き継ぐ事ができない為に、全てゼロからのやり直しとなってしまいます。
301リダイレクトを使えば、検索エンジンに対して「ページを移転しました」と伝える事が可能で、旧ブログの評価を新ブログに引き継ぐ事が可能です。
アクセスを取りこぼしてしまう
301リダイレクトが設定されていると、旧URLにアクセスしても自動的に新URLに飛ばしてくれるので、アクセスの取りこぼしを防ぐ事ができます。
もし、301リダイレクトが設定されていないまま旧ブログを閉鎖(削除)してしまうと、旧URLにアクセスした場合に何も表示されないだけとなります。(エラー画面など)
得られるはずのアフィリエイト報酬が得られなくなってしまう可能性
301リダイレクトできずに旧ブログを閉じ、新ブログを立ち上げても、アクセスや評価を引き継げないので、その時点で得られているアフィリエイト報酬が、今後は得られなくなってしまうということです。(その時点でアフィリエイト報酬がゼロであれば損失もないでしょうけど)
301リダイレクトで移転できるか確認しておいた方がいい
ブログを開設する前に、将来移転をするかもしれないという前提で、301リダイレクトが使えるのか調べておいた方が良いと思います。
通常、301リダイレクトは、.htaccess というファイルに設定条件を記述し、サーバーに設置する事で機能します。(サーバー側で使えるように設定されている事が条件)
また、301リダイレクトを設定する際は、全てのURLに対して旧URLから新URLへ転送する為のルール(条件)を設定しなければなりません。ドメイン名やディレクトリ名が変わるだけなら、ルール(条件)の設定は簡単です。また、記事数が膨大でも、あるルールによってURLを置き換える事ができる場合も同様に簡単な設定で済むでしょう。
参考: 記事数が膨大でも、簡単な設定で済む場合
example.com/old-001.html --> example.com/new-001.html
example.com/old-002.html --> example.com/new-002.html
example.com/old-999.html --> example.com/new-999.html
上記のような場合は「全ての記事に対して、old を new に置き換える」というルールを記述するだけで済む。
しかし、記事数が膨大で、旧URLと新URLの文字列に何ら規則性がなく、何らかのルールによって置き換える事ができない場合は、一つ一つの記事に対して手作業で設定しなければならない事も考えられます。それは現実的ではないでしょう。
参考: 記事数が膨大な場合、手間が掛かるかもしれない場合
example.com/old-001.html --> example.com/abcde.html
example.com/old-002.html --> example.com/hello-hello-hello.html
example.com/old-999.html --> example.com/584756321.html
上記のような場合は、規則性のあるルールが適用できない為、記事の数だけ設定の記述を強いられるかもしれない。(データベースやテキストファイルで新旧を紐づけるリストを作り、プログラムによって 301リダイレクトする方法もあるが、それができる人はそもそも無料ブログサービスを使わないだろう)
そのあたりのシミュレーションも行っておいて損はないと思います。
ドメイン名やURLは永久に変えないのが理想だと思いますが、そうでなければ 301リダイレクトが使える環境で運営する事をお勧めします。
独自ドメインを取得するのが一番良い
独自ドメインとは、自分専用のドメイン名の事です。○○○.net や ○○○.com の ○○○ 部分に好きな文字列を設定することができるので、ブログへの愛着も湧くことでしょう。(当然ながら、既に登録されているドメイン名は取得できません)
参考: 独自ドメインの年間維持費用 (バリュードメインの場合。2022年2月時点)
.com 1,510円/年
.net 1,628円/年
.jp 3,124円/年
独自ドメインで運営できる無料ブログサービスを選択していれば、将来的にサーバーを借りて運営する事になっても、ドメイン名は変わらないですし、ドメイン名以降の文字列(URL)が変わったとしても、移転先のサーバーで対応する事が可能でしょう。
※ サーバーとは、サイトのデータを置いておくコンピュータのこと。コンピュータといっても、あなたの自宅に設置するのではなく、業者が管理するビルに設置済みのものを有料でレンタルするのが一般的。