はじめての内視鏡検査(胃カメラ)を受けた感想
更新日: 2021-12-02 08:06:42
先日、市で行っている胃がんリスク検診(ABC検診)を受けたところ、A群~D群 のうち、B群 と診断されたためピロリ菌を除菌することにしました。
検査自体は血液を検査するだけなので注射で採血をするだけです。結果が出るまでに1週間ほどかかり A群~D群で判定されます。なお。A群はピロリ菌の感染なし(100%絶対に感染していないとは言い切れないが、ほぼピロリ菌には感染していないであろうという判定)で将来の胃がんリスクが低く、B, C, D はピロリ菌の感染が疑われ、胃がんのリスクも高くなります。
ピロリ菌の除菌は除菌薬を7日間飲み続けるだけでいいのですが、その前に胃の内視鏡検査(胃カメラ)を受ける必要があります。(健康保険を適用するには内視鏡検査を受ける事が必要とのこと)
内視鏡検査(胃カメラ)は鼻の穴から挿入する方法と口から挿入する方法の2種類があり、今回の病院では 口から挿入する方式 でした。
検査費用
私の住んでいる市で行っている胃がんリスク検診(ABC検診)の費用は 2,000円でした。それ以外の費用は、説明と胃カメラ前の検査の費用が 1,600円(3割負担の場合)、胃カメラが 7,910円(3割負担の場合)、ピロリ菌の除菌薬が7日分で 2,240円(3割負担の場合)でした。
胃カメラも除菌薬も健康保険を使うことが可能でした。(薬については、先進薬のみとのことで、ジェネリック医薬品は選択できませんでした)
検査のコツを調べてみた。
内視鏡検査(胃カメラ)と聞くと、 苦痛 というイメージが浮かびますが、看護師さんによると、苦しいかどうかは 人それぞれ ということでした。
苦痛?を少しでも楽にする方法はあるのか、いくつかの病院のサイトを確認してみると、以下の3つがコツとして書かれていました。
- 呼吸は、鼻から吸って口から吐く。
- よだれやツバは飲みこまずに吐き出す。
- 目を閉じない。(目を閉じるとかえって胃カメラに意識がいってしまうのでよろしくないとのこと)
検査当日
カメラで胃の中を見るわけなので、当日の食事は禁止。水もダメ。また、リラックスするための注射をするので、検査後しばらくは自動車の運転はNGです。自転車も控えた方がよいでしょう。
検査前の準備
まず、小さなカップに入った消泡剤を飲みます。苦いとかはなく普通に飲まメした。
次に、喉にスプレー式の麻酔薬を5分間隔で3回噴霧しました。噴霧後は喉の感覚が軽く痺れる感じ。麻酔薬の味はほとんどないので問題ありませんでした。
2回目に噴霧した後は、喉に痰が絡んでいるような状態になり少し不快でしたが、その程度で問題はありませんでした。
3回の噴霧後は、気分をリラックスする薬を注射で打ってもらいました。これは麻酔ではなく、リラックスさせる為のもので、眠気が出るという説明でした。しかし、私の場合は、特に眠気も起きず、その後も何の変化も感じなかった。(でも、あまり恐怖を感じずに内視鏡検査を受けれたので、この注射のお陰だったのかもしれません)
ベッドに横になり、準備完了
横向きで寝た状態になると、目の前にモニターがあり、胃カメラの映像がリアルタイムで映し出されるという仕組みです。(自分のお腹の中って見たいものですかね?かえって気持ち悪くなりそうな気もしますが...)
いよいよ、胃カメラの挿入!
胃カメラは直径12~13ミリくらいかな。太いボールペンくらいのサイズ。ホースのようにクネクネしていて、表面はビニールっぽい素材でした。
口にプラスチック製の輪っか(マウスピースのようなもの)を銜え、その輪っかの穴から胃カメラを挿入していきます。
'おえっ' と吐きそうになることはなかった!
意外でしたが、胃カメラを挿入する時に 'おえっ' と吐きそうになることはありませんでした。これは、喉の麻酔のお陰なのでしょうね。
一番目の苦痛(苦痛というより異物感・圧迫感)は、胃カメラを喉に挿入する時
胃カメラが喉を通過する時は、何とも言えない 不快感 。苦痛とまではいかないですが、胃カメラが喉元を押し広げていく感覚が何とも気持ち悪かったです。 異物感・圧迫感 と表現した方がいいかもしれません。ただし、痛いわけではないので、まあ我慢できる範囲でした。
例えるなら噛まずにそのまま飲み込んだウインナーがずっと喉に詰まっている感じでしょうか。 ...ちょっと想像してみて下さい。これが最後まで続きます。
呼吸は普通にできた
呼吸については、息苦しいとかは一切なく、普通に呼吸することができました。私は、終始ゆっくりと呼吸することだけに集中するよう努めました。(それが一番楽だと思ったので)
お腹の中の感覚は感じませんでした
胃カメラが喉元を通過し、どんどん先に進んで行く時は、お腹の中での感覚は一切ありませんでした。目の前のモニターを見ることで「ああ、カメラが入っていくな」とわかりました。
胃カメラはどんどん進み、胃の中に到達したようでした。(目の前のモニターを見ながら、これが胃だな、と思った)。目の前のモニターに映し出される映像がグロかったら嫌だなと思いましたが、案外冷静に見ることができました。
二番目の苦痛?は、胃をパンパンに膨らませる時
胃の中を撮影する際は、カメラの先から空気?を出して胃を膨らませるのですが、これも苦しいというか、お腹がパンパンになるので 不快 でした。満腹で胃の中がパンパンに張っているような感覚といったらよいでしょうか。バリウムを飲んで胃が膨れる時よりもパンパンになりました。でもまあ、10秒くらいなので我慢できるレベルです。
胃の組織を切り取る?(吸い取る?)
目の前のモニターを見ていると、カメラの先にあるピンセット?みたいなもので胃の組織を切り取る?(吸い取る?)映像が映し出されました。見ていて痛そうと思いましたが、これも無感覚でした。この組織は別途検査にかけるとのことです。
無事に終わって一安心
胃カメラ自体は、5~10分くらいでした。結局、苦しいというか不快なのは、胃カメラが喉に入れる時と、胃が膨れる時だけで、最初から最後まで 'おえっ' と吐きそうになったり、よだれが垂れることもありませんでした。
はじめての経験だったので、どれだけ苦痛なのかと心配でしたが、やってみた感想としては、苦痛とまではいかず、不快と苦痛の中間くらいでしょうか。肉体的な苦痛よりも精神的な苦痛?(恐怖というイメージ)の方が大きいような気がしました。
検査中は呼吸だけに集中するようにしていれば乗り越えられそうです。ほんの10分くらいの我慢です。
思うに、二日酔いで頭痛と吐き気で寝込んでいた時の方が苦しかったですね。
看護師さんの存在は大きい
どうしても医師の先生って怖いという感じがするんですよね。男の先生だったという事もありますが、グイグイと胃カメラを押し込んで来たらどうしようとか想像してしまいます。それに対して、看護師さんは女性の方だったので安心感がありました。
また、看護師さんの対応にも感謝したいです。例えば、喉の麻酔を噴霧した時、ちょっとむせてしまったのですが、丁寧に背中をさすって声を掛けてくれたのはとても安心感があってよかったです。
胃カメラの後は除菌薬の服用
胃カメラの後は、ピロリ菌の除菌薬を7日間連続で飲んで、3か月後に除菌が成功したか、呼気か血液検査で調べ、成功していれば除菌完了となります。成功率は80%以上と聞きました。もしも除菌に失敗した場合は、別の薬でまた薬を服用することになるそうです。
やっぱり、健康が一番だ。
まとめ
※ 口からの挿入する方式で、喉に噴霧型の麻酔を使用。リラックスする注射も打った。という前提です。
- 終始痛みはないが、喉への異物感・圧迫感はある。(我慢はできるレベル)
- 胃を膨らます時に腹がパンパンになるのも嫌な感覚だった。
- おえっと吐きそうになることはなかった。
- 呼吸は普通にできた。
- よだれや唾液がダラーっと垂れることはなかった。
- お腹の中の感覚は一切感じなかった。
あと何年かすれば、もっと細い胃カメラが登場するのでしょう。そうしたら、不快な感覚も大分楽になるのでしょうね。せめて 'うどん' くらいの太さだったらなあ。
検査した日は運が悪く大雨で、しかも病院まで徒歩で行ったので、靴もズボンもびしょ濡れ...胃カメラよりもそっちの方が不快だったかも...